木暗こぐら)” の例文
ここらの木暗こぐらい所には、なお拾われない白骨が土や落葉の下にどれほどあることかわからない。正成の心耳には切々とその浮かばれぬものの鬼哭きこくがわかる。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
洗われて真っ白になった一個の頭蓋骨ずがいこつが、木暗こぐらい崖すそに、半ば埋もれていた。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)