“朝権”の読み方と例文
読み方割合
ちょうけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にもかかわらず、あくまで朝権ちょうけんをかさにきた王軍はわがのどくびを締めてくる。坐して待てば死あるのみ。足利一門は地上から消滅する。これは我慢ならない。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紫衣褫奪しいちだつ事件にひそむ幕府の真意は、朝権ちょうけんを否定して、あらゆる政治的威力を、おのが掌中に壟断ろうだんせんとするに在った。沢庵の流罪は、この意味で公武抗争のひとつの犠牲だったわけである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)