月光つきあか)” の例文
月光つきあかりで、それも見て居たことだらう、丁度、毎日々々、すきさへあれば打越金彌に附きまとはれ、口説くどき立てられて居る折でもあり、昨夜といふ昨夜、なびくと見せて、口から口へ
口移しに水をふくませ、お竹を□□めてわが肌のあたゝかみで暖めて居ります内に、雪はぱったり止み、雲が切れて十四の月が段々と差昇ってまいる内に、雪明りと月光つきあかりとで熟々つく/″\お竹の顔を見ますと
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
やがて兵士の鎧の音が戛々と響く程近くになりましたが、月光つきあかりでは顔は解りません。その時鎧の音がはたと止つたかと思ふと、兵士はぴつたりと立ち止つて、姫の方を驚いたやうに見上げました。
青白き公園 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
僅かに殘る月光つきあかりにすかして、左官の彦兵衞は仰天しました。