曹賊そうぞく)” の例文
御猟みかりの日、傍若無人ぼうじゃくぶじん曹賊そうぞくが、帝のおん前に立ちふさがって、諸人の万歳をわがもの顔にうけた時、玄徳の舎弟関羽かんうが、斬ッてかかりそうな血相をしておった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「願わくは、閣下の精練の兵武をもって、許都の曹賊そうぞく討平とうへいし、大きくは漢朝のため、小にはわが主玄徳のため、この際、平常のご抱負をのべ、奮勇一番、ご蹶起けっきあらんことを」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やよ曹賊そうぞく。汝は、若年の頃から口先で人をだます達人だが、この陳宮がおる以上、わが主君だけはあざむかれんぞ。この寒風に面皮めんぴをさらして、無用の舌の根をうごかさずと、早々退散しろ」
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)