書生気質しょせいかたぎ)” の例文
その折に出たのが、坪内逍遥つぼうちしょうよう氏の『書生気質しょせいかたぎ』であった。この書物はいままでの書物とはくらべものにならぬ優れたもので、さかんに売れたものである。
明治十年前後 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
坪内逍遥の処女作『書生気質しょせいかたぎ』が発行されて文学士春廼舎朧はるのやおぼろの名がにわかに隆々として高くなったのは。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
関根正直まさなお氏の『小説史稿』や、坪内逍遥氏の『小説神髄』や『書生気質しょせいかたぎ』や『妹背鏡いもせかがみ』や
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
先生の講義は落語家の話のやうで面白いから聞く時は夢中で聞いて居る、その代り余らのやうな初学な者には英語修業の助けにはならなんだ。(これは『書生気質しょせいかたぎ』が出るより一年前の事だ)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)