“暱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
した33.3%
なじ33.3%
なじみ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯濹東の裏町、蚊のわめく溝際どぶぎわの家でしたしんだばかり。一たび別れてしまえば生涯相逢うべき機会も手段もない間柄である。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もし抽斎がわたくしのコンタンポランであったなら、二人のそで横町よこちょう溝板どぶいたの上でれ合ったはずである。ここにこの人とわたくしとの間になじみが生ずる。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そこへ矢島玄碩の二女、優善やすよしの未来の妻たる鉄が来て、五百に抱かれて寝ることになった、蜾蠃からの母は情をめて、なじみのない人の子をすかしはぐくまなくてはならなかったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)