暗赤色あんせきしよく)” の例文
いつも血色の悪い、蒼白あをじろい顔が、大酒たいしゆをしたやうに暗赤色あんせきしよくになつて、持前の二皮目ふたかはめ血走ちばしつてゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
併し己は此酒には丁寧に毒が調合してあることを知つてゐる。女は毎目手づから暗赤色あんせきしよく薬汁やくじふを、酒の色の変ぜぬ程注ぎ込んで置く。己は次第に身に薬の功験を感じて来る。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)