暗涙なみだ)” の例文
人の知らない暗涙なみだは夜の御床に流れても、それを御話しなさるという女の御友達は有ませんので。ですから、私は独り考えて、思い慰めました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お貞がこの衷情ちゅうじょうに、少年はいたく動かされつ。思わず暗涙なみだを催したり。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)