トップ
>
暎
>
うつ
ふりがな文庫
“
暎
(
うつ
)” の例文
これこの
妾
(
わたし
)
の今着て居るのも去年の冬の取りつきに
袷姿
(
あわせすがた
)
の寒げなを気の毒がられてお吉様の、
縫直
(
なお
)
して着よと下されたのとは
汝
(
おまえ
)
の眼には
暎
(
うつ
)
らぬか
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
見るに足らぬとそちで思わば
汝
(
おのれ
)
が手筋も知れてある、大方高の知れた塔建たぬ前から眼に
暎
(
うつ
)
って気の毒ながら
批難
(
なん
)
もある、もう堪忍の緒も
断
(
き
)
れたり
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
縫直
(
なほ
)
して着よと下されたのとは汝の眼には
暎
(
うつ
)
らぬか、一方ならぬ御恩を受けて居ながら親方様の
対岸
(
むかう
)
へ廻るさへあるに、それを小癪なとも恩知らずなとも仰やらず
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
此花おほよそは薊に似て薊のように
鬼々
(
おに/\
)
しからず、色の赤さも薊の紫がゝりたるには似で、やゝ黄ばみたれば、いやしげならず、葉の
浅翠
(
あさみどり
)
なるも、よく
暎
(
うつ
)
りあひて美しく
花のいろ/\
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
見るに足らぬと其方で思はば汝が手筋も知れてある、大方高の知れた塔建たぬ前から眼に
暎
(
うつ
)
つて気の毒ながら
批難
(
なん
)
もある、既堪忍の緒も断れたり、
卑劣
(
きたな
)
い
返報
(
かへし
)
は為まいなれど源太が烈しい意趣返報は
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
暎
部首:⽇
12画