新翠しんすい)” の例文
うッすらとこころよく肌は汗ばみ、眼は郊外の新翠しんすいに洗われ、ちか頃にない空腹感もうれしかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂布は、そこここを飛びかう蝶にも、睡魔に襲われ、眼をあげて、夏近い太陽に耀かがやく木々の新翠しんすいや真紅の花を見ては、「——貂蝉ちょうせんは何をしているか」と、煩悩ぼんのうにとらわれていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)