新穀しんこく)” の例文
とはいえ去燕雁来きょえんがんらいの季節である。洛内の旅舎は忙しい。諸州から秋の新穀しんこく鮮菜せんさい美果びかなどおびただしく市にはいってくるし、貢来こうらいの絹布や肥馬も輻輳ふくそうして賑わしい。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうしていろいろの変った催し物のない社はたくさんあっても、この日新穀しんこく餅強飯もちこわめしを調じて、ささげかついただくのを、祭の楽しみの中心とせぬものは一つだってない。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)