断々乎だんだんこ)” の例文
あの人が、どんな身分のかたか、それを考えたら、わかる事だ。出来ない相談だよ。断々乎だんだんことして僕は反対だ。いま、はっきり言って置く。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)
心に泛ぶこともないので、明日からは断々乎だんだんことして訪問をそうと、私はしきりにたのしさを思いはじめるのであった。
(新字新仮名) / 坂口安吾(著)
……が併しながら呉青秀の忠志と違ってこの実験に対するWとMの誠意ばかりは、今日までも断々乎だんだんことして一貫している筈だ。むろん二人ともだよ。いいかい……
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「糸公、今日は例に似ず大いに断々乎だんだんことしているね」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夫人は断々乎だんだんことして首肯うけがわなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)