救助すくい)” の例文
十分前まではしきり救助すくいを呼んでいた市郎が、にわかに黙ってしまったのは不可思議である。これももしや何等かの禍害わざわいこうむったのではあるまいかと、巡査は胸を騒がした。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
あるいは救助すくいの遅くして、下枝等は得三のために既に殺されしにあらざるか、遠くもあらぬ東京に住む身にて、かくまでの大事を知らず、今まで棄置きたる不念ぶねんさよ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)