敏捷はしこ)” の例文
ルバシュカが晝食の折階下へ降りた間を見計つて、彼は、編輯室に鼠のやうにする/\と走つて行つて、敏捷はしこくルバシュカのバットの吸さしを盜んだ。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
暗い部屋の隅の方に影のやうに動くちひさな動物の敏捷はしこさ、人を人とも思はず、長い尻尾を振り乍ら、出たり入つたりする其有様は、憎らしくもあり、をかしくもあり
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「一ちゃんはなかなか敏捷はしこいようですね」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)