拳骨メリケン)” の例文
傍にいる壮太をたせた「是は僕の為に、いつも身命を賭して尽してくれる友、拳骨メリケン壮太君です。今度の事件でも第一の功労者です‼」
骸骨島の大冒険 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
傍にいてこの無礼な態度を見ていた拳骨メリケン壮太は、ぎりぎり歯噛みをして「坊っちゃん、あっしゃあ彼奴あいつをのしちゃうからね!」
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
拳骨メリケン壮太が、大きな拳骨を振りながら、どすんどすんと足音を響かせて龍介の家へやってきたのは、その日の暮方であった。
黒襟飾組の魔手 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「えー、えーと、僕の、わたしの親分は春田龍介さんで、あっしあっし拳骨メリケン壮太でやす、矢でも鉄砲でも恐れません、えへん」
骸骨島の大冒険 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
両国から自動車を駆って、真直まっすぐに邸へ帰った龍介、いま玄関へとび上ろうとすると、中から血相かえてとび出してきた拳骨メリケン壮太とばったり衝突した。
骸骨島の大冒険 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
拳骨メリケン壮太を手下に化けさせて入りこませ、また給仕になっている文子に、まずヤンセンの拳銃ピストルからすっかり弾丸たまを抜き取らせておいて出掛けたのです。
黒襟飾組の魔手 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
吾郎は表門からでてゆくと、反対に裏門から拳骨メリケン壮太が、白い布で包んだ細長い荷物を持って忍びこんできた。
幽霊屋敷の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
彼は知らずに犯した売国奴の罪を償うため、自動車の後部うしろにとびつき、身を挺してここへきたのだ。壮太自慢の拳骨メリケンがとぶたびに、ばったばったと船員共は倒された。
危し‼ 潜水艦の秘密 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「やかましいやい毛唐め、俺等おいら拳骨メリケン壮太さまだ。サルビヤ号でくらった拳骨メリケンの味を忘れやがったか」
黒襟飾組の魔手 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
怪しい支那人に取巻かれた真中に仁王立になって、喚いているのは拳骨メリケン壮太だ。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
それを見ていた拳骨メリケン壮太、思わず拳骨メリケンで鼻をぐっとこすりながらいったものです。
謎の頸飾事件 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大学を出た龍介は、荷物を持って自動車であの拳骨メリケン壮太の家を訪ねた。
幽霊屋敷の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
そしてその中からあの拳骨メリケン壮太が現われた。
幽霊屋敷の殺人 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)