折木へぎ)” の例文
といいながら懐から折木へぎに包んだ大福を取出して、その一つをぐちゃぐちゃに押しつぶして息気いきのつまるほど妻の口にあてがっていた。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そこいらには煙草の吸殻や、菓子の包んであったらしい折木へぎや、まるめた紙屑や、欠けた瀬戸物類が一面に散らばっていた。柿江はその一つずつに物語を読んだ。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)