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手繰
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たく
ふりがな文庫
“
手繰
(
たく
)” の例文
『来たよ。』と叫びながら、両手にて
手繰
(
たく
)
り始むれば、船頭直ちに、他の一仕掛を挙げ尽し、鈴をも併せ去りて、搦まるを予防しつつ
大利根の大物釣
(新字新仮名)
/
石井研堂
(著)
私にもその
御煎餅
(
おせんべ
)
をちょうだいなと云うや否や、そいつの食い欠いた残りの半分を
引
(
ひ
)
っ
手繰
(
たく
)
って口へ入れたという時なんです
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
もしか三度目に不通にでもなつたら、今度は
隣席
(
となり
)
にゐる男の頭から新しい帽子でも
引
(
ひ
)
つ
手繰
(
たく
)
つて手向けようと思つてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
(馬の沓を
引
(
ひ
)
ッ
手繰
(
たく
)
り弥八を打つ)
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
そのどさくさ紛れに、
普魯西
(
プロシヤ
)
のフレデリツク大王は、シレージヤの土地を、
墺太利
(
オーストリー
)
の女帝マリア・テレサの柔かい手から
引
(
ひ
)
つ
手繰
(
たく
)
つた事があつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
そうして
突然
(
いきなり
)
「やろう」というや否や、自分の手から、碁石を
挘
(
も
)
ぎ取るように
引
(
ひ
)
っ
手繰
(
たく
)
りました。私は何の気もつかずに、「よろしい」と答えて、すぐ打ち始めました。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
友達は眼の色を変へて、その瓶を
引
(
ひ
)
つ
手繰
(
たく
)
つた。そして一字づつ克明に壜の文字を読んでゐたが暫くすると
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
繰
常用漢字
中学
部首:⽷
19画
“手繰”で始まる語句
手繰寄
手繰廻