“手代（てがわ）” の例文

多力の者を選んで一人で持たせ、三四人の手代（てがわ）りが付添うてあるいたというから、あるいは新潟の夜七夕よりも壮大だったかと思う。

年中行事覚書 (新字新仮名) ／ 柳田国男(著)

勘爺さんが頷（うなず）いた。「然だ／＼、手代（てがわ）りでやるだな。野良番が四人（よったり）に、此家の作代に、俺（おら）が家の作代に、それから石山さんの作代に、それから、七ちゃんでも舁（か）いてもらうべい」

みみずのたはこと (新字新仮名) ／ 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)

本阿弥（ほんあみ）だの、徒目付（かちめつけ）だの、石出帯刀（いわでたてわき）だのという連中が来てズラリと並び、斬り手の朝右衛門は手代（てがわ）り弟子らと共に麻裃（あさがみしも）でやって来て、土壇（どだん）の上や試しの方式にはなかなかの故実を踏んでやることを

大菩薩峠：12 伯耆の安綱の巻 (新字新仮名) ／ 中里介山(著)

“手代”の解説

手代（てだい）は、江戸時代中期以降に、郡代・代官などの下役として農政を担当した下級役人である。地方役人（じかたやくにん）のひとつ。江戸幕府の幕臣で郡代・代官の下役に就けられた者は手付（てつけ）、手附（てつけ）と呼び、ほかにも全国的にさまざまな呼称や似た役職があった。江戸幕府の勘定奉行配下の御林奉行・蔵奉行などの下役にも手代という役職があった。また転じて、商家の従業者の地位をあらわす言葉ともなる。
本項では、郡代・代官の下級役人の手代を中心に述べる。
(出典:Wikipedia)

手	常用漢字 小１ 部首:⼿ 4画
代	常用漢字 小３ 部首:⼈ 5画