我見がけん)” の例文
我見がけん『日本橋』は、まだもっと書きつづけるつもりでおりますが、この集には、近親のものが重に書かれたため、したがって挿入した写真など、しんに厚ききらいがありますが
嵐の海をたゞよひ来し破船やれぶねの見覚えある岸の陸に入るが如く、我見がけんの櫂を折り、虚栄の帆を下して、何はともあれ、心のほほゑみ秘めもあへず、静かにこの四畳半に入りて閑天地を求め得ぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
人々はわが我見がけんの強くして固きを難ぜり。