懶惰ものぐさ)” の例文
「旅をしないんなら、歳暮くれからお正月へかけて少し手伝って頂戴。いろんな用があるのに、横田があの通り懶惰ものぐさだから、私一人で困ってるのよ。」
反抗 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
普通病気などで蒼褪あおざめるようなぶんではない、それはあだか緑青ろくしょうを塗ったとでもいおうか、まるで青銅からかねさびたような顔で、男ではあったが、頭髪かみのけが長く延びて、それが懶惰ものぐさそうに、むしゃくしゃと
青銅鬼 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
ほんとに懶惰ものぐさでいらっしゃいますね。お服装みなりにも少しは気をつけなさらなければいけませんよ。……ふさいでばかりいらっしゃらないで、気晴しにお出かけなさいましよ。
幻の彼方 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「嘘仰言い、懶惰ものぐさなあなたが!……それじゃ、やはりあのことで?」
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)