“愚園”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐゑん50.0%
ぐえん50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南京路ナンキンロから静安寺路せいあんじろへ出て張園ちやうゑん愚園ぐゑんとを観た。評判程の名園でも何でも無く、ほとんど荒廃に属して居て、つくね芋の様な入為的の庭石が目障りになるばかりだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
愚園ぐゑんの方は小さな浅草の花屋敷で、動物の外に一寸法師や象皮ざうひ病で片手が五十封度ポンドの重量のある男の見世物などがあり、勧工場くわんこうばや「随意小酌せうしやく」とはり出した酒亭しゆていもある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
電車で愚園ぐえんに行く。雨に湿った園内は人影まれで静かである。立ち木の枝にからすの巣がところどころのっかっている。裏のほうでゴロゴロと板の上を何かころがすような音がしている。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)