ぎょ)” の例文
いったんは、ウルリーケもぎょっとしたように振りむいたが、しばらく日傘をつぼめかけたままじっと相手の顔をみつめていた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大懶獣メガテリウム」と呼吸いきぎょっと引いて、ダネックが唸るように言った。「あれも、第三紀ごろの前世界動物だ。高さが、成獣なれば二十フィートはあるんだがね」
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
あれには、君も僕もぎょっとなったが、しかしすぐ後で、僕は自分の愚かしさをわらいたくなった。だいたい壁炉というものは、必要のない期間だけ、下の火炉と煙突との間を、仕切りで塞いでおくのだ。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)