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悸然
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ぎよつ
ふりがな文庫
“
悸然
(
ぎよつ
)” の例文
さうして見よ、
背後
(
うしろ
)
から尾をあげ
背
(
せ
)
を高めた黒猫がただぢつと
金
(
きん
)
の眼を光らしてゐたではないか。私は
悸然
(
ぎよつ
)
として泣いた。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
私は
悸然
(
ぎよつ
)
として、慌てて雑誌を机の下へ投げ込んで
弾機
(
ばね
)
の様に立ち上つた。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
私は
悸然
(
ぎよつ
)
とした。声がしたのである。確かに、それが聴き覚えのある声である。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
伯父は一喝の下に
斥
(
しりぞ
)
けた。彼は歯のない口を異様に尖らし、額に青筋を立てて恐ろしい眼で私をじろりと睨んだ。私は予期して居たことであつたけれど、意外にすさまじい伯父の権幕に
悸然
(
ぎよつ
)
とした。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
私はその瞬間、全身に冷水を浴びせられたやうに
悸然
(
ぎよつ
)
とした。暫くたつてから内科の医者が診察に来た。そして胸部を特に念入に
診
(
み
)
た後で何にも言はずに出て行つた。やがて藤本さんが戻つて来て
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
悸
漢検1級
部首:⼼
11画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“悸”で始まる語句
悸
悸々
悸乎
悸気
悸動
悸毛
悸病