忽地こっち)” の例文
忽地こっちにして妻、手に提灯ちょうちんを携え、某川のそばに彷徨ほうこうし、予に告げて曰く、「父、水没す」と。ともに驚然として覚む。とき夜半、なお再び寝眠するに、さらに水没の地名を呼ぶ。夢況また故のごとし。
妖怪報告 (新字新仮名) / 井上円了(著)
忽地何人加点筆 忽地こっちとして何人なんぴと点筆てんぴつくわ
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)