“忠滋”の読み方と例文
読み方割合
ただしげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中村五郎忠滋ただしげは、別所家の侍だったが、寄手方の一将、谷大膳たにだいぜんとは以前から多少縁故があったので、対陣のあいだにも、時折、歌など書いて示して来た。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「父の忠滋ただしげと肚をあわせて、わが兵をあざむいた憎い女子おなご、首にして死骸は裏谷へ取り捨てろ」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中村忠滋ただしげの手引きで先に城中へ入った一千余の将士はとうとう一名も生きて帰って来なかったのである。中に入るやいな、完封殲滅かんぷうせんめつ、文字どおり血漿けっしょう巨墳きょふんをそこに作ってしまったのであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)