“忌垣”の読み方と例文
読み方割合
いがき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
源氏の衣服から散ったにおい、そんなものは若い女房たちを忌垣いがきの中で狂気にまでするのではないかと思われるほど今朝けさもほめそやしていた。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
十月の二十日はつかのことであったから、中の忌垣いがきくずの葉も色づく時で、松原の下の雑木の紅葉もみじが美しくて波の音だけ秋であるともいわれない浜のながめであった。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
もう今は忌垣いがきの中の人でもなく、保護者からも解放された一人の女性と見てよいのであるから、恋人として思う心をささやいてよい時になったのであると、こんなふうに思われるのと同時に
源氏物語:14 澪標 (新字新仮名) / 紫式部(著)