心象イメエジ)” の例文
窓の中には踊つてゐる人達が一組づつ音もなしにまるで心象イメエジのやうに浮んでは消えたりしてゐたが、そんな窓の中に眞白い衣をした少女が上氣したやうな顏をして立ち現はれるときは
四葉の苜蓿 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
單に詩人みづからして好んで自分をさういふものに心象イメエジしてゐたやうな無爲の猫でもなく、また單に田舍のみじめな佗びしすぎるやうな生活からの都會への切ない郷愁のやうなものでもなかつた。
「青猫」について (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)