心窃こころひそ)” の例文
旧字:心竊
正太は心窃こころひそかに活動を期するという様子をした。自分で作った日露戦争前後の相場表だの、名古屋から取寄せている新聞だのを、叔父に出して見せて
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
単に由緒久しき名物の餡餅あんもちであったことを知るに至っては、心窃こころひそかに在来の宗教起原論の研究者が、いたずらに天外の五里霧中に辛苦していたことを、感ぜざる者は少なくないであろう。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)