御霊代みたましろ)” の例文
かねて門人片桐春一かたぎりしゅんいちを中心に山吹社中の発起になった条山じょうざん神社を伊那の山吹村に訪い、そこに安置せられた国学四大人の御霊代みたましろを拝し、なお
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
K神社の御霊代みたましろ遷座式せんざしきがここで行われたのは確か年内であったと思う。所長もかわらないうちであったし。私達は下の工場の方の広場にみんな集ってその式をした。
その人 (新字新仮名) / 小山清(著)
新しいやしろを建てる。荷田春満かだのあずままろ賀茂真淵かものまぶち、本居宣長、平田篤胤、この国学四大人の御霊代みたましろを置く。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
市川三左衛門をはじめ諸生党の領袖りょうしゅうが国政を左右する時を迎えて見ると、天狗連の一派は筑波山の方に立てこもり、田丸稲右衛門たまるいなえもんを主将に推し、き御隠居の御霊代みたましろを奉じて
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
荷田春満かだのあずままろ賀茂真淵かものまぶち本居宣長もとおりのりなが、平田篤胤、それらの国学四大人の御霊代みたましろを安置する空前の勧請遷宮式かんじょうせんぐうしきが山吹村の条山じょうざんで行なわれることになって、すでにその日取りまで定まったからで。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)