御承諾ごしょうだく)” の例文
「信雄卿には、筑前どののおこころもち、よく分ったと仰せられ、御会見のこと、はっきり、御承諾ごしょうだく遊ばしました」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じつは私としてはまったく突如だしぬけに皆さんの御承諾ごしょうだくの御返事をいただいたような始末でして……まったく発起人という名義を貸しただけでして……発起人としてかようなことを
遁走 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
「ああ、もうし、ちょっとお待ち下さい。この件を御承諾ごしょうだく下さいますならば、シカゴの大屠殺場だいとさつじょうに、あらた大燻製工場だいくんせいこうじょうをつけて、博士にプレゼントするとも申されて居りますぞ」
「えっ、御承諾ごしょうだく下さいまするか……」畳を下がって礼をのべた。あたかも主君へ対する作法である。その上、おびただしい金布きんぷ贈物おくりものを残して、刈屋頼母かりやたのも大川内おおかわちたにあいからかごを戻して行った。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)