“御成(おな)” の例文
「辻斬(つじぎ)りがあったんだ」と男は云った、「ゆうべ宵のくちに、御成(おな)り小路で辻斬りがあった、浪人ふうで、年ごろも似ているんだ」
「そんなに弱(よは)つちや不可(いけ)ない。昔(むかし)の様に元気に御成(おな)んなさい。さうして些(ちつ)と遊びに御出(いで)なさい」と勇気をつけた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
市川村へ御成(おな)りあり。
三右衛門の罪 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
で、女が聞いたそうですよ。あなたが学校を卒業なさると、二十五六に御成(おな)んなさる。すると私も同じぐらいに老(ふ)けてしまう。それでも御承知ですかってね
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)