後産のちざん)” の例文
「男の子ですかね、女の子ですかね。」産婦は後産のちざんの始末をしてもらうと、ぐったり疲れてそのまましぼんで行きそうな鈍い目で医師や産婆の顔を眺めて不安そうに尋ねだした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「皿の上に残って居た肉片にくぎれしらべた医師は、それを後産のちざん即ち胎盤と鑑定したのです」
狂女と犬 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)