彼処そこ)” の例文
旧字:彼處
黎明は突如としてき起これる妖雲よううんによって、しばらくは閉ざされようとも、吾々の前途の希望は依然として彼処そこに係っている。
二・二六事件に就て (新字新仮名) / 河合栄治郎(著)
彼処そこでもない此処ここでもないと勝手次第にさそうな地所じしょを見立てゝ、いよ/\芝の三田みたにある島原しまばら藩の中屋敷が高燥こうそうの地で海浜かいひんの眺望も良し、塾には適当だと衆論一決はしたれども
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼処そこで娘のふさ子さんが生れた。
北村透谷の短き一生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)