影像すがた)” の例文
さて、頭のなかをいっぱいにして家へ帰って来ると、部屋のランプを消しておいて、眠る前に永い間、それらの影像すがたを一つ一つ数え挙げるのが楽しみだ。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
それから今度は小川の影像すがたをつかまえる。それは曲り角ごとに白く泡だちながら、柳の愛撫あいぶの下で眠っている。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
彼は動く麦畑の影像すがたを捕える。食欲をそそる苜蓿うまごやしや、小川に縁どられた牧場の影像すがたを捕える。通りすがりに、一羽の雲雀ひばりが、あるいはひわが飛び立つのをつかまえる。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)