たま)” の例文
新字:
黒地くろぢに畫ける像の如し。座のめぐりには、新き炭を添へて、その煖氣は室に滿ちたり。われは客の、たまは脇を擦過かすりたり、いさゝかの血を失ひつれど、一月の間には治すべしといふを聞き得たり。
たまはしるんだね。」
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)