“擦過”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さっか66.7%
かす33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貨物自動車の運転手は、額と向こうすねとに擦過さっか傷を負い左手の指先をくじかれて昏倒こんとうしていた。
鉄の規律 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
そういうきれぎれの疑問が道益の念頭を擦過さっかしたが、娘の幸福を脅かす毒蟲を取って捨てたい、射ち殺してやりたい、踏みにじってやりたい一途な悪念にとりつかれていた折だったので
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
黒地くろぢに畫ける像の如し。座のめぐりには、新き炭を添へて、その煖氣は室に滿ちたり。われは客の、たまは脇を擦過かすりたり、いさゝかの血を失ひつれど、一月の間には治すべしといふを聞き得たり。