弾正忠だんじょうのちゅう)” の例文
当時信長は、弾正忠だんじょうのちゅうと名乗っていたので、ついにその忠の一字を与え、忠三郎と名づけ、やがて、わがむすめをもめとらせた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
開けわたすぶんには疎略にいたすまいと。——当然じゃ。弾正忠だんじょうのちゅうどの(信長のこと)が案じておらるるのは、この長政が身ではなく、肉親の妹可愛さにある
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると国庁の広場に、覊旅きりょの人馬が一群れ、夕闇の中でまごまごしていた。見ると、その中に、今朝旅舎で別れた弾正忠だんじょうのちゅう定遠も、ぼんやりした顔をして佇んでいる。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あまり義昭が泣きごというので、信長は、さきの恩命よりずっと低いじゅ位下いのげ弾正忠だんじょうのちゅうという微官をうけた。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弾正忠だんじょうのちゅう藤原定遠さだとおと、その随員たちであった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)