弟媛オトヒメ)” の例文
弟媛オトヒメの如きは其例で、原則としての巫女の処女生活を守り貫いた訣である。大郎女オホイラツメの方は、あんなに逃げて置きながらと思はれる程、つかまつたとなると、極めて従順であつた様である。
最古日本の女性生活の根柢 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
巫女で言ふなら、一人の兄媛エヒメに幾人もの弟媛オトヒメがある様に、随伴者の意味もあるが、ほんとうは若いと言ふ言葉から出てゐる。即、わくといふ古動詞から出てゐるので、わか・わきおなじなのである。
弟媛オトヒメのごときはその例で、原則としての巫女の処女生活を守りいたわけである。大郎女オホイラツメの方は、あんなに逃げておきながらと思われるほど、つかまったとなると、きわめて従順であったようである。
最古日本の女性生活の根柢 (新字新仮名) / 折口信夫(著)