弟切草おとぎりそう)” の例文
わたしはその頃、戯曲「弟切草おとぎりそう」を書きかけていたのであるが、家へ帰るとすぐにその原稿を本箱のなかへ押込んでしまった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
みやますみれいむらさき色、白りんどうの気高けだかい花、天狗てんぐ錫杖しゃくじょう松明たいまつをならべたような群生ぐんせい、そうかと思うと、弟切草おとぎりそうがやのや、蘭科植物らんかしょくぶつのくさぐさなどが
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ノルウェー国では弟切草おとぎりそうの一種をバルズル神またヨハネ尊者の血で汚されたから今に根に赤点ありと言い伝え彼らの忌日に必ず現ずと信ず(フレンド、巻一、頁一一および一四七)。