“弘徽殿”の読み方と例文
読み方割合
こきでん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秋風のにも虫の声にも帝が悲しみを覚えておいでになる時、弘徽殿こきでん女御にょごはもう久しく夜の御殿おとど宿直とのいにもお上がりせずにいて
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
早くから宮廷に這入っていて、弘徽殿こきでん女御と言われた。帝が、後に源氏の生母桐壺更衣を余り寵愛ちょうあいなさるので、自尊心を傷ける。
反省の文学源氏物語 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
ことしの五月雨さみだれ頃だった。弘徽殿こきでん更衣こういづきの、さる女官が、藤壺のひとつのうす暗い小部屋で、ひとりの官人と、ひそか事をたのしんでいた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)