引剥ひきむ)” の例文
ひとへにこの君を奉じて孤忠こちゆうを全うし、美と富との勝負を唯一戦に決して、紳士の憎きつらの皮を引剥ひきむかん、と手薬煉てぐすね引いて待ちかけたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大地を蹴つて飛上がつたと見るや、平次の手は伸びて武士の面上から、サツと覆面を引剥ひきむいたのです。