幽火ゆうか)” の例文
悽愴せいそうを極め、鬼気胆を刺した。さしもの敵兵も一角をくずした。まだ生きている瀬兵衛は、折れ槍をひッ提げて、幽火ゆうかちゅうを歩くように、ひょろ、ひょろと、血路を辿たどった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)