常盤橋ときはばし)” の例文
稻妻組いなづまぐみと言つた三人組の泥棒が、常盤橋ときはばしで金座の後藤から勘定奉行へ送り屆ける六千兩の小判を盜つたが、極印が打つてないので費ふわけに行かなかつた、——それにしても
見られしか暫時しばらくひかへよと申さるゝ時常盤橋ときはばし御門番松平近江守殿あふみのかみどの番頭ばんがしら夏目なつめ五郎右衞門より差出したる者兩人足輕小頭こがしら一人足輕あしがる六七人附そひ罷出しに其者共の風俗ふうぞく何れも棧留さんとめ綿入の上へ青梅のあはせ羽織を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「金座の後藤が、勘定奉行へ送つて極印ごくいんを打つて貰ふ、吹き立ての小判が六千兩、常盤橋ときはばし外で、車ごと奪られた、其時人足が二人、役人が一人斬られたが、これもまた品も下手人も、現れない」