巾着頭きんちゃくあたま)” の例文
巾着頭きんちゃくあたまの、髪を綺麗に分けているので、小鬢こびんのところに白髪が二三本生えているのを気に止めなければ、それほどの歳のようには見えない。
蘿洞先生 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「うんにゃ、俺はお前が好きだ。その剽軽な巾着頭きんちゃくあたま、そいつを見ていると好い気持になる」
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「泉ちゃんの顔を見てると、おれはそう思うよ。よくそれでもこれまでに大きくなったものだと思うよ」とた岸本が言った。「幼少ちいさい時は弱い児だったからねえ。あの巾着頭きんちゃくあたまが何よりの証拠サ。 ...
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)