“巾着銭”の読み方と例文
読み方割合
きんちゃくぜに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堕胎こおろし、姦通、めかけの周旋、あいびき宿、およそ巾着銭きんちゃくぜにしには、なんでもござれとしていたのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そうでしょうね。女ひとりで参詣に出たのじゃあ、いくらも巾着銭きんちゃくぜにを持っていやあしますめえ」
さりとて、道の真中へほうり出してもおけない。また米友には、屑屋に売り飛ばすというほどの知恵も浮ばない。売り飛ばしてそれをおのれの巾着銭きんちゃくぜににしようというような知恵は米友には出ない。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)