川端下かわはげ)” の例文
甲府方面から金峰山に登り、川端下かわはげより梓山に出て、十文字峠を踰え、栃本を経て帰京するか、又は之を逆に行うもよいであろう。
奥秩父 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
秩父の渓谷美に就ては、お書く可き多くのものが残っている。荒川の滝川谷、大洞おおぼら川。千曲川の上流梓川、川端下かわはげ川。昇仙峡上流の荒川。
秩父の渓谷美 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
唐松や白樺の若葉が見たいと思えば、五月の梓山、川端下かわはげの戦場ヶ原がよい。紅葉は十月の梓山、川端下、黒平くろべら、金山。石楠花しゃくなげは殊に秩父奥山の名物である。
奥秩父の山旅日記 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
梓山や川端下かわはげの戦場ヶ原などは言う迄もなく、あの広い笹ヶ峰の高原さえ、ふと峡谷を歩いているような気がすることのあるのは地勢が然らしむるものであろう。
高原 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
金峰山のぶな米栂こめつがの美林、今ではもう昔の面影をしのぶたよりさえない川端下かわはげや梓山の戦場ヶ原の唐松林、十文字峠途上の昼お暗い針葉闊葉の見事な林、皆其中を歩いたばかりでなく
秩父のおもいで (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
尤も私は二十九年に金峰山に登って川端下かわはげに下り、十文字峠をえて栃本に出たことがあり、又故荻野音松君は三十九年に川浦から国師こくし岳に登り、金峰山迄縦走して黒平くろべらに下っている
初めて秩父に入った頃 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
初めて金峰きんぷ山へ登って川端下かわはげへ下る折にも同じ憂目を見たのであった。御室では頂上から北に下ればよいのだと教えられたが、地図を見ると川端下は金峰から北に延びた長い尾根の東に在る。
思い出す儘に (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
西南が荒川、西北が川端下かわはげ川の東股、東南が京ノ沢の本流である。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)