崖肋腹がけあばら)” の例文
漁村なるわが町内の晩のおかずに——荒磯に横づけで、ぐわッぐわッと、自棄やけに煙を吐くふねから、手鈎てかぎ崖肋腹がけあばら引摺上ひきずりあげた中から、そのまま跣足はだしで、磯の巌道いわみちを踏んで来たのであった。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)