山上やまかみ)” の例文
おい山上やまかみ武は二三日にさんち前、石井翁をうて、口をきわめてその無為主義を攻撃したのである。武を石井老人はいつも徳と呼ぶ。
二老人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「おお、山上やまかみ様……、今手前方てまえかたの書院の庭で、怪しい女の叫び声がいたしましたから、庭に出たところでございます」
女賊記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
これに勇を得て続く侍は大胡おおご大室おおむろ山上やまかみなどの面々、しぶきをあげて流れに馬を乗り入れるもの三百余騎である。そのとき振り返った足利又太郎が、大音声をあげて注意した。