属官ぞっかん)” の例文
この事件に関する野口君と僕の交渉は僕が九州で某県庁の属官ぞっかんを勤めていた頃から始まる。野口君は裏日本の某中学校教諭を拝命して、三年ばかりたっていた。
首切り問答 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
一人は何処だったか記憶おぼえがないが、何でも何処かの地方で代言だいげんをして、芸者を女房にして贅沢な生活をしていて、今一人は内務省の属官ぞっかんでこそあれ、い処を勤めている証拠には
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
内證ないしょう金貸かねかしをもして居る属官ぞっかんである。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
一流の大会社だから、社長と平社員の間は大臣と属官ぞっかんのようなもので、直接の交渉がない。僕は初めて遙かに社長の風貌を望み見て、感じた通りを口に出した。
冠婚葬祭博士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「はあ、属官ぞっかんです」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)