屍鬼しにん)” の例文
そのうちに両手のよごれを払いながら立上った二人の顔は、もう人間の表情かおつきではなかった。墓の下からこの世を呪いに出て来た屍鬼しにんの形相であった。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)